ご存じですか? 加湿器の「暖房効果」
- 2016年12月26日
- カテゴリー:その他
もうすでに、各ご家庭では何らかの暖房器具を使い始めているかと思いますが、空気が乾燥してきたので加湿器も使っているというご家庭も多いのではないでしょうか?
乾燥すれば風邪などのウイルスが飛沫して蔓延しやすくなりますし、乾燥によってのどや鼻の中の粘膜が傷つき雑菌が入り込んでしまうリスクも増えますので、それらの予防として加湿器を使うというのは理にかなっています。
そして、うれしいことに、加湿器を使うと「暖房効果」も得られるのです。
人が生活するうえで快適と思うことができる湿度は40%から60%と言われています。
この「湿度」とは、空気中の水蒸気の量の「割合」のことですが、水蒸気の量は温度によって変化します。(学校の理科の時間を思い出しますね。)
空気は温度が高いほど空気中に水蒸気を含むことができますので、夏は空気の温度が高いため、水分を多く含むことができて蒸し暑くなり、冬は空気の温度が低いため、水分を多く含むことができずに乾燥するわけです。
そのような冬の室内では、暖房器具で温度だけを上げてしまうと、空気中に含むことのできる水蒸気の量は増えているのに、肝心の水分がないため、湿度(=水蒸気の割合)はさらに下がってしまうのです。
特にエアコンは、石油やガスのファンヒーター等と違って、水蒸気が発生するタイプの暖房器具ではないため、加湿器を併用していない場合、乾燥して快適な湿度から離れていってしまいます。
(ファンヒーターは、石油やガスに含まれる水素が燃えて空気中の酸素と結びつき水となって水蒸気を発しますので、エアコンほどは乾燥しません。)
つまり、エアコンの場合は、加湿器を併用する事ではじめて湿度が上がるのですが、湿度の上昇によって体感温度も上がることが分かっていますので、それが加湿器による「暖房効果」になるわけです。
同じ温度でも湿度によって体感温度が変わってきますので、乾燥しやすいエアコンを使っている場合は特に、暖房効果をアップさせるために加湿器が必要なのです。
反対に、石油やガスのファンヒーターは、水蒸気が発生するタイプの暖房器具で、加湿器を併用している場合は、過剰に加湿されてカビが発生しやすい環境になることに気をつけなければなりません。
皆さんも、暖房器具と加湿器を上手に組み合わせて使ってみてください