産後の食事で抑えるべきポイント
- 2020年04月13日
- カテゴリー:産後ママお役立ち情報 健康情報
出産という大仕事を終えた後も育児に家事と大忙しのママですが、家事の中でも特に気を付けて頂きたいものが食事になります。つい忙しくて自分の食事を疎かにしがちになりやすいのですが、しっかりと食事を取る事で自身の体の回復や母乳の質の向上にも繋がりますので頑張ってもらいたい所ですね。
授乳時期のママは完全母乳の人だと授乳で約500kcal/日消費すると言われています。ですから授乳期のママは通常より350kcalの付加を推奨しています。何か1種類を多く食べると言うより栄養を考えバランスの取れた食事(高タンパク質・低脂肪)が望ましいです。
特に産後に必要とされる栄養素もありますので、厚生労働省で記載されている推奨摂取量(18歳~29歳女性)と授乳期のママさんの推奨量を調べてみました!
産後の食事で取りたい栄養素
タンパク質《推奨摂取量 50g/日 授乳期 +20g/日》
タンパク質は出産で受けたダメージや体力を回復するのに欠かせません。また落ちてしまった筋力を取り戻すにもタンパク質は重要となります。
肉類・魚類・卵・乳製品・豆類などに多く含まれているので積極的にとりましょう!ただし、肉類でも脂質を多く含んでいる物もあるので鳥ささみ肉やヒレ肉などを選んだりすると良いです。
鉄分《推奨食事量 6.0mg/日※月経無しの場合 授乳期 +2.5mg/日》
鉄分は血液を作る働きがあります。出産時の出血や悪露が原因で産後は貧血になりやすいので意識して補充したいですね。血液から母乳が作られるので授乳期のママは貧血にならないように気を付けましょう。
また、鉄分は植物性食品に多く含まれる非ヘム鉄と動物性食品に多く含まれるヘム鉄がありますのでバランス良く摂取したいですね。
レバー・アサリ・マグロ・ひじき・のり・こんにゃく等に多く含まれています。
葉酸《推奨摂取量 240㎍/日 授乳期 +100㎍/日》
葉酸は細胞の再生を助ける働きがあり、子宮の回復や貧血予防、ホルモンバランスを整える作用があります。鉄分と同様に母乳の質にも大きく関わるのでしっかり摂取しましょう。
ブロッコリー・モロヘイヤ・アスパラガス・枝豆・ほうれん草などの緑黄色野菜やレバーや納豆などにも多く含まれています。
葉酸はビタミンB群と一緒に摂取すると効率よく吸収されますので、ビタミンも一緒に摂取しましょう。
カルシウム 《推奨食事量 650mg/日 授乳期 +0mg/日》
カルシウムは歯や骨の形成に関わるものですが、体の生理機能を調整し心を安定させる働きなどもあります。カルシウムは赤ちゃんに母乳で優先的に供給されるのでカルシウム不足になるとママさんの骨密度が低下し骨粗鬆症の原因にもなります。
厚労省による推奨摂取量は授乳期だからといって特に多く取る必要はないとされていますが、そもそも推奨摂取量に足りていない人がほとんどなので、母乳をあげている期間はしっかりとカルシウムも意識して摂取して欲しいですね。
牛乳やヨーグルトなどの乳製品や干しエビ、煮干し、ししゃも、しらすや豆腐などの大豆製品に多く含まれています。
亜鉛 《推奨摂取量 8mg/日 授乳期 +3mg/日》
亜鉛は体の免疫機能に関わったり、タンパク質やホルモンの合成、細胞分裂に必要な栄養素で赤ちゃんの成長にも欠かせません。授乳期に不足すると赤ちゃんの成長障害の要因にもなりますので不足しないように心掛けましょう。
カキやレバー、玄米、ホタテ、納豆、アーモンド等に多く含まれています。
基本の食事《まごわやさしい》
産後のママさんに特に摂取してもらいたい栄養素を挙げましたが、基本的にはバランス良く、しっかり食事を3食取る事が大切です。バランス良く栄養を取るために以前より言われているのが『まごわやさしい』ですね。
ま…豆類(大豆・あづき・豆腐・油揚げ・味噌など)
大豆は『畑の肉』とも呼ばれ、良質なタンパク質やミネラルが豊富に含まれています。コレストロールを減らす作用のある脂質も多く含まれ生活習慣病予防にも効果的です。
ご…ごま(ごま・アーモンド・くるみ・栗・松の実など)
ごまはタンパク質、脂質、ミネラルを多く含んでいます。老化の原因ともなる活性酸素を防ぐ抗酸化栄養素も多く含まれています。刻んだりすりつぶしたりする事で効率よく体に吸収されます。
わ…わかめ(わかめ・ひじき・海苔・もずく・昆布など)
わかめなどの海藻類はビタミンやカルシウムなどのミネラル、食物繊維が豊富に含まれ新陳代謝を活発にしてくれます。酢や油と組み合わせると吸収率が高くなります。
や…やさい(葉野菜・根菜など野菜全般)
やさいはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富です。β-カロテンやビタミンCなどは、皮膚や粘膜を健康に保ち抵抗力を維持します。煮たり炒めたり加熱調理をするとかさも減らせ多く食べられますし体を冷やす作用の野菜も沢山食べられます。
さ…さかな(あじ・いわし・ホタテ・あさり・イカなどの魚介類)
魚は良質なタンパク質やDHA・EPA、ミネラルなどが多く含まれています。疲労回復や血液中のコレストロールを減らして血液をサラサラにする効果があります。
し…しいたけ(しいたけ・しめじ・えのき・まいたけなどのキノコ類)
しいたけなどのキノコ類は食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富です。カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富であったり、腸内環境を整える作用もあり免疫力のアップが期待できます。低カロリーですので沢山食べてもOKなのが良いですね。
い…いも(里芋・さつまいも・じゃがいもなどのいも類)
イモ類は良質な食物繊維・糖質やビタミンCを多く含んでいます。また、里芋や山芋はネバネバ成分のムチンを多く含み、生活習慣病や高血圧の予防、美容やダイエットなどにも効果が期待できます。
以上、産後のママさん向けの食事のお話をしましたが、しっかりとバランス良く食事を取る必要があるのは、ママさんだけで無く老若男女全ての人に当てはまる事ですので今回挙げた栄養素や食材を意識して摂取してみてくださいね。