シンスプリント
シンスプリントとは
脛骨(すねの骨)内側の下1/3部分の所に痛みを生じるもので、脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)とも呼ばれます。主に使いすぎによる下肢のスポーツ障害の一つです。
シンスプリントの原因
基本的にはオーバーユースによるものです。繰り返しのジャンプやランニングを過度に行なう事で引き起こされます。中学から高校へ進学して部活の運動強度(練習時間、練習内容)が変わったり、ランニングフォームの変更や、練習環境(地面が硬い、シューズの変更)、筋肉の柔軟性欠如や筋力不足などが挙げられます。
シンスプリントの症状
主な症状としては脛骨内側の下1/3部分の疼痛、圧痛、運動痛、腫脹です。痛みも初期段階ではすねの骨に沿っての鈍痛から始まります。症状が進行すると運動時だけの痛みだけでなく、日常生活や安静時にも痛みが生じ、更に進行すると疲労骨折まで繋がります。
シンスプリントの程度
(重症度)分類
- ステージⅠ
- スポーツなどのウォーミングアップ時には痛みが出るが、体が温まると痛みが消失する
- ステージⅡ
- スポーツなどのウォーミングアップ時と運動の終盤になると痛みがある
- ステージⅢ
- 日常生活では痛みはないがスポーツなどの活動中は常に痛む
- ステージⅣ
- スポーツ活動時だけでなく、日常生活や何もしていなくても痛む
シンスプリントの治療
使いすぎによる症状なので、基本的には安静にする事が第一優先になります。痛みなどの炎症が強い時期にはアイシングや鎮痛剤の処方などが行なわれます。
また、筋肉の柔軟性の欠如も大きく関わっているので、炎症が落ち着いたらストレッチングや血流改善のために患部を温めたりします。
当院における施術対応
当院では、症状の程度や学生であれば部活での置かれている状況(大会間近やレギュラーの当落線上にいるなど)を加味して施術方針を決めていきます。
病院などでは少しでも症状があれば運動制限による安静を第一で考えられる傾向が強いですが、当院での重症度基準でステージⅢの中でも重度でなければスポーツ活動を継続しながら施術を行ないます。
施術としましては、骨膜の炎症が起きているので超音波治療及びハイボルテージのコンビネーション治療と痛めた組織の治癒促進効果のある微弱電流治療を用います。また、関連する筋肉へのアプローチも行い血流改善、筋機能の改善を行います。
また、痛みのある部分だけでなく、足のアライメント調整や骨盤のバランスを整え負担がかかりにくく、且つパフォーマンスの向上に繋がるようにアプローチをしていきます。
他にもスポーツを継続しながら施術を行う場合には、包帯での圧迫や独自のテーピングを用いてしっかりと競技復帰できるようにしてきます。
シンスプリントで症状の改善がみられない方はご相談ください。